信州の健康寿命をもっと伸ばしましょう!

理学療法士から…市川委員

今、歩行が注目されています

「なぜ歩行が大切なのでしょう」

 長野県では、健康寿命延伸に向けた取り組みを実施するにあたり、「身体を動かす」「健診を受ける」「健康に食べる」を三つの柱としています。ここでは動くこと(運動をすること)に対し一番身近にある「歩くこと」に焦点を当ててみます。歩行は二足で行うといった観点からヒトとして特徴ある動作のひとつであると言えます。目的を持って特別な運動をすることも大切ですが、普段の歩行をしっかり行うことは、健康を維持するための第1歩となります。歩くことには、

○手軽に実施できる ○筋肉や骨格がしっかりする ○心臓や肺の機能が高まる ○バランス能力が高まる ○うつ病や認知症の予防につながる ○ダイエットにつながる ○自立した生活を保てる

 等多くのメリットがあります。 ただし、ここで留意する点もあります。近年腰痛を防ぐための動作方法などが言われるようになりましたが、歩くことに対しての概念はまだまだ浸透していないのが現状です。ただやみくもに歩くだけではかえって腰や膝などに負担がかかる、或いは筋肉のバランスを崩す可能性を含み、注意しなければならない要素があります。 歩き方の特徴を測定してみる方法に「モーションセンサを用いた歩行解析」があります。実際これを実施してみることで様々なことがわかってきました。

「理想的な歩き方について」

 最近ではウォーキングブームということもあり、正しい歩き方のイラストを目にすることが増えてきました。街頭ではウォーキングに取り組む人たちの光景をみる機会も増えました。しかしながら「ちょっと間違っているかも…」と感じる場面に遭遇することがあります。せっかく歩いているので良い結果につなげたいところです。 具体例を写真に示します。歩行姿勢 体幹の筋肉を有効に活用するとエネルギー消費も高まり、関節の負担を軽減することができます。これらの筋肉を常に意識して使うことは至難の業ですが、歩行中に限らず普段できるポイントがあります。それは、

○おへそをわずか後方にひく(イメージとしては2mm程度) ○腕を外側に回す意識をもつ

 などです。 健康寿命を延ばすことの阻害因子(すなわち要介護となる要因)に、虚弱や転倒によるケガもしくは関節の機能異常による動作能力の低下が上位にあります。ふだん何気なく行っている歩行を見直すだけで、これらの弊害を予防することのひとつになります。

一般社団法人長野県理学療法士会会長 市川 彰

■執筆者プロフィール
公益社団法人日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会会長
1972年JA長野厚生連佐久総合病院勤務
長野県理学療法士会各部長・局長18年間を経て、現会長4期目(1期2年)を迎える

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